生い立ち詳細 その3

受験大失敗からの運命の出会いその1

勉強ができない中も、内申点はまだましだったので、某国立大学を推薦受験も失敗。
さらにはセンター試験(現在の大学入学共通テスト)も大失敗でした。
稼ぎどころの、英数がろくに点数取れないどころか、国語が赤点ですからね。
国公立はもう受かるところないという自己採点でした。
現役かつ国公立のみなので、この時は本当に死ぬしかないと思ってました。
私立もそれなりの大学受けましたが、ことごとく失敗だからなおさらでした。

そのころ、本当に死のうと当時練炭自殺がニュースで話題になっていて、ネットで必死に探してました。
(必死に、というのもおかしな話ですが、それだけ死にたかったんだと思います)

で、見つけたのは、ある中学生が運営するメンタルHPでした。
関連サイトとして、その年に事件を起こした高校生(だったかな?)のメンタルHP(全国ニュースにもなりました)も見つけました。
どんなHPかというと、精神的に病んでる若い子向けのサイト…と思えば聞こえいいですが、実は、その人たちの自傷行為(リストカット)写真が載っているHPです。

あ、さすがにわたしは痛いのが無理ですし、血も苦手なのでリストカットとかはしたことないですし、当時でもしたくもありません。

そこで、何人かと仲良くなったのですが、その中の1人が、のちの初めての彼女になる人でした。

彼女は私と同じ歳でした。
センター試験終わった後にやり取りをちょっとしただけだったのですが、その2週間後に彼女から突然メールが来ました。

「切りたい…」

リストカットしたいとのことでした。
とにかく落ち着かせて、何とかなりました。

それから、彼女とやり取りが頻繁になり、お互いに打ち解けあうようになりました。
唯一国公立で(当時)1科目だけだったところに受験するときも、励ましてくれました。

それでも、私自身精神的につらくて、死にたい気持ちは相変わらずでした。
その時別のメンタルHPで誹謗中傷を浴びても、家族のメンタルに関する理解も全く得られなかった中でも、彼女のおかげでなんとかなりました。

支えになった彼女の言葉が

「つらいな」
「大丈夫だよ」
「私が裕典くんのこと守るから」

3つ目が特に響きました。
もしこの時に、私よりも、彼女のことを守りたいって言ってあげたら…と思うと後悔しかないのもありますが。

で、大学受験の方はどうだったかといいますと、そのセンター1科目だけだった大学に合格できました。

一番最初に報告したのは、もちろん家族ではなく、彼女にしました。
一番に喜んでくれました。

その後もやり取りしてたのですが、つらくて泣きたくて…
でも周り(特に家族)に聞かれるのが怖いのもあり、泣けなくなってました。
中1以来泣けなくなってました。
ある日HPに深夜に海に行って泣きに行くといいました。

それでいざ深夜2時に海に行きました。
もしかしたら波の音で泣けるか、そのまま海に飛び込んで死んじゃおうかとも思いました。

結局、海に飛び込むこともせずもありますが、全く泣けませんでした。
その時仲の良かったHPの人たちにメールしました。
さすがに深夜なので、返信は翌朝以降だろうと思ってました。

そしたら、返信が来ました。
例の彼女からでした。
これは本当かはわかりませんが、心配で起きていたとのことでした。

すぐに彼女に電話しました。

「つらいな…」
「私が泣かせてあげるから」

本当にうれしかったのと、仮に彼女の手が悪魔の手だったとしても、その手を握ろうと思いました。
彼女が当時本当に最後の支えでした。

それからリアルで会おうということになり、お互い遠距離ということもあったので、お互いの中間地点ぐらいのところで1泊で会うことにしました。
当日に両親に2人きりで会うことがバレ、止められましたが振り切りました。
今彼女に会えなければ自分は死んでしまうと思ったからです。
仮に受験失敗しても、彼女に会って駆け落ちするか、一緒に死のうとも思ったほどでした。

それで、会いました。
見た目はギャルでしたが、かわいかったです。

最初はぎこちなかったですが、夜2人きりでいろいろ話して…
泣くために抱きしめてもらいました。

初めて、今まで満たされなかったものがあふれるように満たされました。
すごく温かくて、生まれて初めて安心感を得られました。

ここにいていいんだ。
生きてていいんだ。
彼女と一緒だったら生きていける。
私、この人と一生を共に過ごすのかな?

彼女の傷(自傷行為の痕)も痛々しいものでしたが、彼女を守りたいと思いました。
初めて、彼女のことを好きになりました。

夜通し、抱きしめあってました。
ちなみに、ファーストキスの相手は彼女ですし、お互い初めてだったと思います。
彼女に私のためにと、苦しかったかもしれませんが…

「つらいな」
「泣いていいよ」
「私は大丈夫だから」

必死に泣こうとしましたが、安心感の方があったのか、結局泣けませんでした。

本当は、最後まで、つまり初体験までしたかったんですけどね。
お互いエッチの経験なかったので、初めて同士がよかった…という乙男な私もいますが(思考回路が女子なのでお許しを)
彼女がおびえてた感じだったので無理でした。

でもこの感覚、どういう関係なのかはよくわかりませんでしたが、翌日出かけてるときに観光地だったので、手をつないでるカップルがいっぱいでした。
そこで、手を繋ごうと言ったら、繋いでくれました。

そこで、お互いに付き合うことを暗黙の了解で決まったんだと思います。
その時に、なんか証を残したいと思って、なんとなく思い浮かんだのが指輪だったので、お金はありませんでしたが、ペアリングを作り、はめました。

一時の幸せを感じ取れた時でした。